ローズマリーという植物は、日本では典型的な“西洋“ハーブとして見なされている気がした。面白いことですね。それについて考えさせられることになった。
なぜかというと、子供時代、うちではローズマリーは、ほとんど料理で使われていなかったのだ。うちは”普通“の一般的な家庭料理を食べる家族で”例外”じゃなかったと思いますが、これに対して今では、どこのスーパーやガーデンセンターでも売られるようになった。家庭料理にも欠かせないハーブになったように見える。もちろん、ローズマリーは濃い芳香や味のあるハーブだから、あまり口に合わない人もいると思う。
“西洋“ハーブなのに、なぜ、あまり普通のドイツの食卓に上らなかったのかと自問しながら、様々なことに気が付いた。それは、まず、
- ローズマリーは昔からあまり知られていなかったことはない。実は、大昔のカール大帝(742年ごろー814年)の命令で作成した農業政策(Landgüterverordnung、800年ごろ)にリストアップされていた植物のひとつだった。
- その農業政策はカール大帝の領土を経営するための指示の下(もと)、当時の修道院の薬草園との深い影響も見せている。その頃ローズマリーは、スパイスでなく特に薬草として認められていた。
- 次の考えは学問的な調査結果じゃなくて、個人的な経験と意見なのですが、ローズマリーは、私にとって、何か南のヨーロッパ、すなわち、イタリアのスパイス/ハーブの代表です。子供時代には、ほとんど接することはなかった気がした。より正確に言うと、スパイスとして接したことはなかった。ただ、ローズマリーの入浴剤に(文字通り)”触れた”ことが何回もあった。ローズマリーのシャンプーもよく使ったことがある。
ローズマリーは、いつスパイスとしてドイツで人気になったのか分からない。たぶん、イタリア人の“お客様労働者“が、1960年代か1970年代か、ピザやスパゲティーと共に、ドイツに持って来たのか、それとも、当時ドイツ人がバケーションでよく行く国になってきていたイタリアから持って帰って来たのか、ということだろう。
日本にはピザやスパゲティーはいつごろから見られますか?
結局、分かったのは、ローズマリーは、なが〜い歴史を持つ、ということだ。主に薬草としての歴史。そういう訳で、古代の料理本には載ってなかったのだ。ローズマリーの料理のスパイスとしての歴史は14世紀前半頃からとされている。
(ちなみに、ローズマリーも恋の象徴で、死者の埋葬にも、ペストに対しての保護にも使われていたそうです。But that’s another story!)
ローズマリーは日本の料理に合うかどうかはっきりわからない、あまり想像できないけど。。。
とりあえず、ブラートカルトッフェルンのスパイスとしてよく合う。試してみてね。
ローズマリーは、今では、薬草じゃなくて、肉の料理にも使われるようになった。特に、クセのある味がするラムや鹿肉や猪肉、ポークローストや魚、スープ料理などに加えられることになった。
ところで、ズッキーニのような、あまり味がしない野菜はローズマリーでもペップアップ(pep up/いい感じに味を効かせること)できるけど、濃い味だから、あまり分量を贅沢に使わないほうがいいかもしれないね。。。