11月頃からはクリスマスの時期に入る。。。というか、クリスマスクッキーを作る人なら、その頃からけっこう忙しくなる時期ですから、この投稿ではクリスマスクッキーについて話したい。端的に言うと、クリスマスクッキーのスパイスについてです。
現在は違うけれど、昔のドイツは、(オランダやイギリスと同じようにかもしれませんが)、インドとかと比べたら、スパイスの使い方においては割と貧弱な国だった。すなわち、スパイスの選択肢があっても、普通の家庭では普通の家庭料理を作る時にも、塩と胡椒だけで調味する習慣があった。パセリとかアサツキのようなハーブもたまに使われていたけれど、殆どの香辛料は塩と胡椒だけ。(ちなみに、大昔のヨーロッパでは胡椒さえ貴重品だった。)
けれども、そんな香辛料をちびちび使うような生活の中で一つの大きな例外があった。それはクリスマスの時。中世からずっと、クリスマスシーズンに入ると町の空気は、美味しい匂いや香りで溢れてくる。今でもそうです。クリスマスシーズンはレブクーヘン(Lebkuchen)やシュトレンを食べる時期。そしてクリスマスシーズンはグリューワイン(Glühwein、ホットワイン)を飲む時期。
さて、そんなクリスマスの匂いは、具体的にどんな匂いだと思いますか。
レブクーヘンを焼き上げるには、まずその前に、レブクーヘンのための特別なスパイスを作らなきゃ、というか、調合しなきゃいけない。何故かと言うと、その特別に作るスパイスは、レブクーヘンの特徴ですし、そのスパイスも、「クリスマスの空気」になるのです。
だから、レブクーヘンのレシピを紹介する前に、まず最初に、レブクーヘンに使われるたくさんのスパイスと、その調合を紹介しようと思って。。。。
では、どういうスパイスを入れたらいいですか?
典型的な“クリスマス・スパイス“は、シナモンやクローブ、それから、ナツメッグやカルダモン、または、アニスなどで、クリスマスクッキーの種類によって、ドライジンジャーも入れます。最近はインスタントのレブクーヘンスパイスが売られているけれど、自分で作った方が数倍美味しいと思うから、是非、作ってみましょう。そんなに手間もかからないし、好きな組み合わせでも作ることができる。もちろん、インスタントのレブクーヘンスパイスを使ってもかまいません。レシピにあるスパイスの種類のひとつであるオールスパイス(またはピメントとも呼ばれる)も、たぶん手に入りにくいかもしれません。でも、それがなくても美味しい配合を生みだすことができる!
レブクーヘンスパイスのレシピ
・シナモン 30g
・クローブ(丁香) 12粒 (1gくらい)
・ナツメッグ 5g
・コリアンダー 3g
・アニス 3g
・カルダモン 5g※
・オールスパイス/ピメント 5g※※
※ カルダモンには、グリーンカルダモンとブラックカルダモンの二種類がありますが、グリーンの方を使いましょう。
※※ オールスパイス、または、ピメントは、形は胡椒の実に似ていて、シナモンとクローブ、ナツメッグの3つをミックスしたような味がします。ポーランド料理の中では一番使われているスパイスの一つ(スープや煮物等々)。それに、ドイツのレブクーヘンだけじゃなくて、スウェーデンやフィンランドの料理でも重要な役割を果たすスパイスです。
作り方
作り方は簡単で、全部のスパイスを粉にして調合したら、出来上がり!
レブクーヘンスパイス