ゼンメルクネーデルというのは、本来、古くなってきた硬いロールパンから生まれた一品です。今は、新鮮なロールパンからも作られるようになった。
ドイツ語のゼンメル(Semmel)は、色々なロールパンの種類の総称で、ブレードヘン(Brötchen)とも言い、主に小麦粉から作られたものです。ドイツでは地方によって、この色々なロールパンのことを、一般的にゼンメルとかブレードヘンとかと言うけれど、実は、もっとたくさんの名前で知られている。クネーデルは、前にポテトで作ったクネーデルの投稿でも説明したように、お餅みたいなものです。
簡単に言うと、ゼンメルクネーデルはロールパンで作られた大きな“餅“。食感は違うけど。
ゼンメルクネーデルが嫌いだと言う人は聞いたことがない。ほとんどの人が大好きです。ただ、この事は、ゼンメルクネーデルがべちゃっとしていない時のみ当たっている。だから、べちゃっとならないように作りましょう。
ゼンメルクネーデルは冬の典型的な一品で、よく赤キャベツやお肉と一緒に食べる習慣があるけれど、野菜ならほとんど何でも使ってもいい。ソースがあったら、一層美味しくなる。例えば、生クリームのきのこソースやトマトソース、もしくはカボチャのコンソメ。ゼンメルクネーデルもブイヨンスープの中に入れられる(その場合には、燻製(くんせい)のハムが入ることが多くて、オーストリアとかボルツァーノ自治県(イタリア)の名物料理)
じゃ、始めましょう。
材料:
・古くて硬くなったロールパン※ 300gぐらい
・玉ねぎ 2個(小),1個(大)
・卵 2個
・水/牛乳 100ml(新鮮なロールパンなら、50ml以下)
・パン粉 50gぐらい
・バター、または、オリーブオイル 少量
・塩、白い胡椒、(あったら、ナツメグ) パセリ、または、アサツキ
※ロールパンでなければ、ゼンメルクネーデルは作りにくいし、あまり美味しくもならない。ただ、バゲットとか日本のトーストみたいなとても柔らかいパンなら、大丈夫です。普通の(ドイツ)パンでは、ゼンメルクネーデルはあまり作らないけど。古くて硬いドイツパンでは、パンスープを作るの。パンスープのレシピは、他のポストで投稿しようと思う。
作り方:
・古くて硬くなったロールパンを賽の目切りにして、器に入れて、温かい牛乳(または水)を加えて、しばらく(※ロールパンの硬さによる)置いておきましょう。新鮮なロールパンなら、牛乳(または水)は、ちょこっとだけ、または抜かしても構いませんよ。
・次に、玉ねぎを細かく刻んで、フライパンでバターを溶かし、さっき刻んだ玉ねぎを加え、透明になるまで焼くこと。できたら、少し冷ましておく。それから、パセリ(または、アサツキ)を細かく刻みましょう。
・柔らかくなってきたロールパンに割った生卵と刻んだパセリ(または、アサツキ)、それから、パン粉を加えること。もしこの生地が、まだベタベタなら、パン粉か小麦粉を少し加えて、それから、全ての材料を手で混ぜ合わせ、塩と胡椒も加えて、おにぎり大に玉状に形作りましょう。
・沸いたお湯に塩を少し入れ、玉状にしたロールパンをそっと加えて、中火で10分ぐらい煮ること。ゼンメルクネーデル(玉状にしたロールパン)はそのうち自動的に浮かび上がる。
できあがり!